八木詠美「空芯手帖」の謎

八木詠美の「空芯手帖」

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太宰治賞をとった時、「ウソ」だったはずの「妊娠」がいつの間にか本当になっている意味が分からず、当時産経で文藝時評をしていた石原千秋に「最初にウソだと言ったのがウソだったんじゃないか」というはがきを出したりしたのだが、そこのところはどういうわけかあまり話題にならないまま、世界各国で翻訳されているということになり、第二作では河合隼雄物語賞をとったので、文庫版の解説ではどうなっているのかと松田青子の解説を読んでみたら、主人公は「魔女」になったから妊娠が事実になる、と書いてあった。うーん。