大塚ひかりさんの新刊「くそじじいとくそばばあの日本史」(ポプラ新書)は、日本史上の、歴史や文学から、長生きした人の逸話を集めたものだが、中に、柴田勝家が北ノ庄で滅んだ時にその様子を伝えた老婆というのが出てくる。元は小和田哲男が書いていたらしいが、勝家が、立派な最期の様子を伝えるために老婆を語り部として外に出したということが、イエズス会士の手紙にあるという。
実際、それは誰が見ていたんだということは時おりあるが、映画などで、一人ぼっちになってしまい原野をさまよう人とかがいて、しかし映像があるんだから撮影している人がいるのに、観ている人は特に
それを意識せずに観ている。あれは不思議だ。