野村胡堂の『随筆銭形平次』(旺文社文庫)をぼちぼち読んでいる。別に銭形平次についての本ではなくて胡堂の自伝と随筆だが、盛岡中学にいたころの「山田敬一」という級友が、憑依されて、電信柱を拝んだり、自分が寝る床や枕を拝むようになったという話が怖い。さすが「遠野物語」の土地だ。
 これを読むと胡堂はずいぶん巨体だったように書いてあるので、胡堂記念館に訊いてみたら、身長は170センチだという。当時としても巨体というほどではない気がするが・・・。