笹沢左保の自伝小説『詩人の家』に、

 人間の『霊』というものの存在を信ずるかどうかと、この種の論議には興味すら感じない。それは、信ずるとか信じないとかいう以前に、そんなものはあり得ないと思っているからである。

 とある。だがこの文章は間違いである。「そんなものはないからである」と書かなければならない。「あり得ないと思う」では、著者の意見表明になってしまい、「信じない」という議論をしていることになってしまう。 

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実はたいへん下品なことを考えた。「ローマ教皇数」というものがある。自分の知り合いをたどると何人でローマ教皇にたどりつくかという数である。(ところで「法王」か「教皇」かについて、王や皇は牧人にふさわしくないのではないか、「総主教」でいいのではないかと思う)。
 だが、そのあいだに、寝た相手がいたら、0・5にしたらいいのではないかというのである。