2017-06-01から1ヶ月間の記事一覧

気分転換

私が新幹線などに乗れなくなっていた96年ころ、鶴田欣也先生と電話で話したことがあった。谷崎潤一郎も書いているとおり、汽車が怖くて乗れないというのはこの病気をしたことのない人は理解してくれないことが多いので、そこはぼかして、精神状態が良くない…

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凍雲篩雪

死者にプライバシー権はない 先日、別に深い関心があるわけではないが、一九一〇年代生まれの、著書も五、六冊はある学者で、さる大学の名誉教授だった人について調べたら、大学のウェブサイトに「故人」とあったが、没年が分からないので、大学にメールで問…

ロデリック・ハドソン

1988年に私は比較文学の大学院の修士二年生だったが、その年から、行方昭夫先生が大学院の授業を担当することになった。比較文学比較文化課程では、芳賀、平川、小堀、川本といった固定した人たちと、駒場の教員がローテーションで三年ずつくらい担当するの…

小谷野賞

2016年度小谷野賞 佐藤貴彦『STAP細胞 事件の真相』パレード 発掘特別賞 中原清一郎「生命の一閃」『新潮』1986年1月号STAP細胞 事件の真相 (Parade books)作者: 佐藤貴彦出版社/メーカー: パレード発売日: 2016/12/14メディア: 単行本(ソフトカバー)この…

三木卓さんがいじめについて

『かまくら春秋』に三木卓さんがいじめについて書いていたが、まったくその通りだと思う。偽善的な社会学者の言とはまったく違う。

恋愛、12世紀の発明

1993年10月26日、私は本郷仏文科の助教授だった月村辰雄先生に電話していた。のち「<男の恋>の文学史」になった博士論文に関するおたずねのためで、先ごろ若くして死去した平野隆文さんが前もって話しておいてくれたのだ。当時私は帝京短大で非常勤で英語…