マスコミの輿論操作

 マスコミが輿論操作をしているなどというのは、もう当たり前のことだが、それならそれで、それに踊らされないように用心が必要である。で、私が胡散臭く思っているのは、不二家赤福もちである。だいたい、死んだ人はおろか、食中毒を起こした人すらいないのに、マスコミのあの騒ぎようは何であるか。テレビで町行く人にインタビューしても、どうも本気で怒っている人というのはあまりいなかったような気がする。「まあ食べるものですからねえ」程度である。それより前から「モッタイナイ」とかいう言葉をマスコミが流行語に仕立てていたので、矛盾してはいけないと思ったのか、「もったいないを言い訳にしてはいけない」などというヤラセみたいな投書まで見た。
 どうもマスコミは、「こいつは悪い奴だから、叩け」というような指令を庶民に対して出している、としか思えないのである。「大連立」の時の、渡邊恒雄が仲介したとかいう話もそうで、どうせ実現しなかった政局の仲介をしたことが、なんでそんなに大騒ぎするほどの不祥事になるのかね毎日新聞さま、と言いたいくらいで、どうせ新聞なんて休刊日は談合しているくせに、まるで大悪事でも働いたみたいに叩いていたのは実に滑稽千万だった。
 こういうのは、何かから目をそらさせようとしているのは間違いないし、新聞にとっていちばん大切なのは「広告主」である。不二家赤福が、新聞にとって大切な広告主でないのは、言うまでもない。それで2007年を象徴する言葉は「偽」だって。自分で操作しておいて自分で宣伝する。これが本当の自作自演だよ、拝啓新聞陛下さま。