姜在彦が死んだ。私は学生のころ、『朝鮮の攘夷と開化』というのを呉智英さんが勧めていたので読んでみたが、呉さんが言いたかったのは、朝鮮の日本帝国主義からの独立運動儒教にもとづいていた、ということで、呉さんの周囲にいたマルクス主義者にとって、儒教というのは敵だから、彼らにショックを与えるために持ち出したのだろうが、マルクス主義者ではない私には、まあ朝鮮だから儒教だろうな、と思う程度であった。平川祐弘などの世代の右翼も、自分はマルクス主義には染まらなかったと言うのだが、マルクスに染まらないと天皇右翼になるというのは私には理解できない話で、まあこういう昔の人のマルクスを中心に世界が回っているような発想というのは、今後なくなってほしいものである。佐藤優みたいなマルクス主義右翼というのもいることだし。