http://1000ya.isis.ne.jp/1297.html
 「もともとこの人は『趣味は読書。』(ちくま文庫)という著書があるほどの“読み屋”のプロで」
 読んだのだろうから間違いではないのだろうが、「趣味は読書。」というのは、必ずしも斎藤の趣味が読書だということではない。だって斎藤にとって読書は仕事だろう。このタイトルは、趣味は読書という人は日本人の一パーセントしかいないということを言っているのだ。

                                                                                  • -

檀一雄の「白雲悠々」を読んでいたら、檀が二人目の妻に生まれた次郎の出生届を出しに行ったら、次郎が次男として受理されないという記述があった。檀の最初の妻は「リツ子・その死」で死んでしまった律子で、その所生に太郎がいる。戦前の民法では、戸主が中心だから、妻が変わっても戸主にとっては長男、次男になるわけだが、戦後の民法には戸主がないので、婚姻ごとに長男、長女になるのだという。
 ところで戸籍法には「長男、長女」といった文言はない。「戸籍法施行規則」にもなく、この施行規則の附録様式に書いてあるのだ。それで2004年からこの附録様式が改正されて、非嫡出子も「長男、長女」とするようになった。