『これから出る本』9月上期号に、演劇学者で明大教授の神山彰(1950- )という人がエッセイを書いていて、歌謡曲には読書に関する歌詞がない、と言い、ペギー葉山の「学生時代」を例外としてあげ、「東京行進曲」にコロンタイの『赤い恋』があったのに削除されたのを惜しがっている。
 しかし、野口五郎「青春の一冊」がある。

 あと聴いたことはないが大塚博堂の「一冊の本」には「五木寛之」って歌詞があるはず。
 まあ明大あたりで教えていると、今の若者は本を読まないという被害妄想にとらえられるのは分かるけれども。

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島田謹二『ロシヤ戦争前夜の秋山真之』と、大岡昇平『レイテ戦記』を、読まないままに処分した。島田のほうは、『ロシヤにおける広瀬武夫』は読んだのだが、『アメリカにおける秋山真之』は、最初のほうだけで挫折した。私は、軍事関係のこまごまとしたことに興味がないのである。見れば分かる通り、イデオロギー的には逆の二人だが、光岡明の『機雷』なども、最初のほうを見ただけで嫌になって処分した。若いころなら無理してでも読んだろうが、もう自分はこういうものは苦手なのだとはっきりしたのである。