冷やす映画

「レボリューショナリー・ロード」は、1961年のリチャード・イェーツの原作を2008年にレオナルド・ディカプリオケイト・ウィンスレットで映画化したもので、「タイタニック」から11年ぶりの共演で、監督はウィンスレットの夫のサム・メンデス、夫婦関係がぐずぐずと崩れていくさまを描いた優れた純文学映画である。

 日本でも「喜びも悲しみも幾年月」で理想の夫婦を演じた佐田啓二高峰秀子が、わずか二カ月後に同じ木下恵介監督の「風前の灯」で、似ても似つかぬ変な夫婦のコメディ映画を撮ったことがある。なんか「冷やす」必要があるのかもしれない。