「親にはナイショで・・・」の思い出

「親にはナイショで・・・」は1986年1月から3月までTBSで放送されていたドラマで、私は途中から観ていた。当時秋葉原はまだオタクの聖地ではなく、その電気店の店長をしているのが原田芳雄で、その妻が星由里子、これが花登筐が死んだあとだったので目が覚める美しさだった。その息子が高校受験を控えているのだが、安田成美が演じる高階えり子という謎めいた女子大生が家庭教師につくのだが、15歳の息子がこの「えり子さん」に恋してしまい、あやうく・・・といった筋で、これにえり子と知り合って惚れている駅員の柳沢慎吾と、えり子の弟の尾身としのりと、その彼女になる美保純、原田芳雄とアヤシイ店員の高橋ひとみなどがからむ。

 当時私は英文科の四年で、大学院の試験を受けて落ちるのだが、もちろん童貞だったし、うらやましく思いながら観ていた。安田成美は地方の金持ちのお嬢さんらしく、最終回で柳沢慎吾とベッドインしたあと、姿を消してしまう。

 原田芳雄はどういうわけか、妻を「広子さん」と呼び、ですます体で話すが、これは宇崎竜童をモデルにしたんじゃなかったか。妙にモヤモヤするドラマであった。あと東大の美術史の教授だった高階秀爾の娘が絵里香というが、これは偶然だろう。