橋本治『浄瑠璃を読もう』のアマゾンレビューで、山下晴代さんがこういうことを書いている。
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なお、小谷野敦氏が、以下のようなクレームをレビューしておられる。
「「菅原」「千本桜」「忠臣蔵」の三つが、竹田出雲、並木千柳(宗輔)、三好松洛という、三人の優れた劇作家が書いた、とありますが、「菅原」は初代出雲、あと二つは、はじめ小出雲といった二代出雲でありますから、三人ではないのです。連載中から指摘していたのですが遂に直らなかったのは残念です。一般には宗輔が中心となって書いたとされます」
どうして、なにを根拠に、以上のような絶大な自信を持って断言できるのかわかりませんが、江戸後期の浄瑠璃は、長大さと複雑さを増し、共同執筆が普通のようで、上のキーン氏の著作では、
『菅原伝授手習鑑』竹田出雲、三好松洛、並木千柳、竹田小出雲(二代目出雲)
『義経千本桜』竹田出雲(二代目)、三好松洛、並木千柳(宗助)、
『仮名手本忠臣蔵』同上
としているから、ここは、橋本治の方が正しいのでしょう。間違いだと、「間違いで指摘」されても、直せないでしょう、編集部は(笑)。
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仮に二代出雲が「菅原」も書いたとしても、「三人」じゃなくて「四人」だということはもう六年くらい前に山下さんに言って納得しているので、直してください