昨日、変な夢を見た。
 夢の中では私はたいてい38歳くらいなのだが、大学の講師控室みたいなところにいる。すると70歳くらいの、背の高い、白っぽい背広を着た痩せた男が、両手に大きな紙袋を持って入ってきて、何かしている。私はじっと見ていて、
「あの、英語の××先生ですね。授業に出席させてください」
 と言う。すると老紳士は、いや私は農学部の教授でと言って、紙袋の中を見せると、片方はたくさんのじゃがいも、片方も何か野菜がいっぱい入っている。
(これは多分渡辺守章先生が「繻子の靴」を上演したからで、「農学」は「能楽」である)
 そのあと、私は自転車を転がして、根津駅から本郷の東大へ向かっている。道の脇の少し高いところに、笠地蔵みたいに五人の修行僧が座っていて何か言う。そのうち私は自分がパジャマ姿であることに気づき、家へ帰ろうとする。すると自転車が壊れて、修理の人を呼ぶ。すると老人と若者が現れて、若者が「これは電磁波だな」と言う。私が「電磁波?」と言うと、男は、こいつは電磁波も知らないのかとさげすんだ目つきをする。老人が自転車を直している間、若者は私の後ろにいて、私の左耳を噛む。そして背中に何か書くのだが、それは「こいつは電磁波も知らなかった」と書いているのだと分かり、どうしたもんかなと思っている。道端の修行僧は、さっきはキリスト教だったのに、今度は仏僧になっている。