野間易通とは、2007年ころ、私が卑劣な嫌煙活動家と戦っていた時に、ちょっとした共闘関係にあって、2008年2月には、学研から出る子供向け職業紹介本に「評論家」として登場してほしいと依頼を受け、快諾している。ただし今題名が思い出せない。2009年2月には、私の裁判についてその際の裁判についてもメールで相談したりしていた。ミクシィではマイミクでもあった。
 おかしくなってきたのはやはり東北地震からあとであろうが、松沢呉一ツイッターでしげしげやりとりしていたから、私と松沢の関係を知っているのかと問いただしたら、相互フォローが外れ、ミクシィでは、タバコをやめると言っていたので、半ば冗談のつもりで、「裏切り者、マイミクを外すぞ」と言ったら、あちらから即座に外してきた。これで終わったのだが、きっとまあ何か鬱屈があって爆発してしまったのだろう。
 それにしても私は、「日本国籍をもたない特権階級」といえば皇室だから、彼らの主張は天皇制批判に進可能性を秘めているといささか皮肉をこめて書いたのだが、それが全然分からないということに、つくづく「天皇制OK」になってしまった日本の「なんリベ左翼」のダメさを改めて感じたことであったよ。
 あ、なお私は芥川賞選考委員どものような人間ではないので、その後出た松沢の本『エロスの原風景』もちゃんと読んでアマゾンでレビューを書いたのだが、なぜかなくなっていたので書き直した。
小谷野敦