いまや93歳、里見紝を越えつつある文壇の長老・阿川弘之の著作目録である。別に意味はない。
阿川弘之(1920− )
1946年9月「霊三題」新潮 26歳
「年年歳歳」世界
1947年12月「八月六日ー「伝説」の一章」新潮 27歳
1948年4月「修介」別冊文藝春秋 28歳
11月「蝙蝠」 新小説
1949年11月「あ号作戦前後ー春の城」 新潮 29歳
1950年4月「修介の年末」小説新潮
9月 『年年歳歳』京橋書院 30歳
1951年1月「修介の結婚」小説新潮 31歳
7月「修介の招待日」小説新潮
「四つの数字(春の城)」別冊文春
12月「管弦祭(春の城)」新潮
1952年7月『春の城』新潮社 文庫 32歳
1953年 『春の城』で読売文学賞
7-12月「魔の遺産」新潮 33歳
11月「修介の電話」 小説新潮
1954年3月 『魔の遺産』新潮社 PHP文庫 34歳
3月「修介の母の上京」小説新潮
1955年 『志賀直哉の生活と作品』創芸社 35歳
1-12月「雲の墓標」新潮
1956年4月『雲の墓標』新潮社 文庫 36歳
1957年7月『夜の波音』東京創元社 37歳
1958年7月『お早く御乗車ねがいます』中央公論社 文庫 38歳
8月ー59年10月「カリフォルニヤ」新潮
1959年4月『なかよし特急』中央公論社 39歳
(サンケイ児童出版文化賞)
9月-60年4月「ぽんこつ」読売新聞
11月『カリフォルニヤ』新潮社
12月『きかんしゃやえもん』岩波書店 (岩波のこどもの本
1960年4月『空旅・船旅・汽車の旅』中央公論社 40歳
6月『ぽんこつ』中央公論社 潮文庫
9月『坂の多い町』新潮社
11月「青葉の翳り」群像
『阿川弘之集』筑摩書房 (新鋭文学叢書)
1961年1月『青葉の翳り』講談社 文芸文庫 41歳
2月「カレーライス」京都新聞ほか
6月『ぽんこつぱとろうる』雪華社 1961
1962年 『へりこぷたーのぶんきち』フレーベル館 (トッパンのキンダー絵本) 42歳
3月『カレーライス』新潮社 1962 「カレーライスの唄」講談社文庫
8−翌3月「あひる飛びなさい」週刊読売
1963年5月『あひる飛びなさい』筑摩書房 集英社文庫 43歳
9月『ヨーロッパ特急』中央公論社
1964年7−翌6月「銀のこんぺいとう」週刊明星 44歳
10月‐65年9月「史伝山本五十六」文藝朝日
1965年1月「水の上の会話」新潮
4月「軍艦ポルカ」小説新潮
11月『山本五十六』新潮社 文庫 45歳
銀のこんぺいとう 集英社 1965 「こんぺいとう」文庫
1966年5月「舷燈」群像 46歳
7−翌4月「黒い坊ちゃん」週刊明星
10月『舷燈』講談社 文庫、文芸文庫
『山本五十六』で新潮文学賞
1967年2月「山本元帥! 阿川大尉が参りました」中央公論 47歳
4月『軍艦ポルカ』東方社 1967 集英社文庫
8月『私のソロモン紀行』中央公論社
『黒い坊ちゃん』集英社 (コンパクト・ブックス)
1968年1月ー73年6月「暗い波濤」新潮
3月『水の上の会話』新潮社 文庫 48歳
5−12月「犬と麻ちゃん」東京新聞ほか
1969年2月『犬と麻ちゃん』文芸春秋 文庫 49歳
1970年3月『阿川弘之の本』ベストセラーズ 50歳
10−翌10月「いるかの学校」日本経済新聞
12月『阿川弘之集』新潮社 (新潮日本文学
1971年2月『私のなかの海軍予備学生』昭和出版 (作家の自画像) 51歳
6月『私記キスカ撤退』文芸春秋 文庫
12月『いるかの学校』文芸春秋 文庫
1972年1−8月<乗りもの紳士録>読売新聞 52歳
8−75年2月「軍艦長門の生涯」サンケイ新聞
1973年 『日本の文学 75 阿川弘之,庄野潤三,有吉佐和子』中央公論社 53歳
6月『乗りもの紳士録』ベストセラーズ 角川文庫、旺文社文庫
『現代の文学 21 阿川弘之,三浦朱門』講談社
1974年3月『暗い波濤』新潮社 文庫 54歳
1975年5月『蒸気機関車』平凡社カラー新書 55歳
6月ー<南蛮阿房列車>小説新潮
11月 『小さなきかんしゃ』グレアム・グリーン 文化出版局 (グレアム・グリーンの乗りもの絵本)
11−翌8月「末の末っ子」京都新聞ほか
12月『軍艦長門の生涯』新潮社 文庫
『鮎の宿』六興出版 講談社文芸文庫
「山本元帥!阿川大尉が参りました」 (中公文庫)
1976年 筑摩現代文学大系 79 阿川弘之・遠藤周作集 筑摩書房 56歳
自選作家の旅 山と渓谷社
3月『小さな乗合い馬車』グレアム・グリーン 文化出版局
『小さなローラー』グレアム・グリーン 文化出版局 (グレアム・グリーンの乗りもの絵本)
1977年1−5月<論語知らずの論語読み>夕刊フジ
4月『乗物万歳』北杜夫 中央公論社 文庫 57歳
6月『南蛮阿房列車 乗物狂世界を駆ける』新潮社 文庫
7−翌8月「回想米内光政」週刊読売
8月『論語知らずの論語読み』講談社 文庫、PHP文庫
9月 『阿川弘之自選作品』全10巻 新潮社 1977-78
10月『末の末っ子』文芸春秋 文庫
12月『鉄道大バザール』ポール・セルー 講談社 文庫、文芸文庫
1978年1月「テムズの水」新潮
7月『ある海軍予備学生の自画像』現代史出版会 58歳
12月『米内光政』新潮社 文庫
1979年 59歳 7月『ブルートレイン長崎行』ポール・セルー共著 講談社
11月『ふしぎなクリスマス・カード』ポール・セルー 講談社
恩賜賞・日本藝術院賞
1980年2−翌1月<あくび指南書>毎日新聞 60歳
1981年4月『あくび指南書』毎日新聞社 講談社文庫 61歳
12月『南蛮阿房第2列車』新潮社 文庫
1982年3月『桃の宿』講談社 のち文芸文庫 62歳
6月『テムズの水』新潮社
9月『贋車掌の記』六興出版
12月『連合艦隊の名リーダーたち』(編著)プレジデント社
1983年5−86年3月「井上成美」新潮 63歳
12−翌11月<海軍こぼれ話>週刊宝石
1984年6月『古きパタゴニアの急行列車 中米編』ポール・セルー 講談社 64歳
1985年3月『海軍こぼれ話』光文社 文庫 65歳
1986年9月『井上成美』新潮社 文庫 66歳
10月『大ぼけ小ぼけ』講談社 文庫
1987年3月『機関車・食堂車・寝台車』(編)新潮社 (エッセイ・おとなの時間) 67歳
5−94年3月<志賀直哉> 図書
5月『国を思うて何が悪い 一自由主義者の憤慨録』光文社 (カッパ・ホームス) 文庫
『井上成美』で日本文学大賞
1989年6月『断然欠席』講談社 文庫 69歳
1990年2月『女王陛下の阿房船』講談社 文庫 70歳
1992年5月『国を思えば腹が立つ 一自由人の日本論』光文社 (カッパ・ホームス) 72歳
1993年 文化功労者
1994年7月『志賀直哉』岩波書店 新潮文庫 74歳
野間文藝賞、毎日出版文化賞
1995年6月『七十の手習ひ』講談社 文庫 75歳
1996年3月『高松宮と海軍』中央公論社 文庫 76歳
7月『雪の進軍』講談社 文庫
1997年1月から『文藝春秋』巻頭随筆に「葭の随から」を連載。
3月『蛙の子は蛙の子 父と娘の往復書簡』阿川佐和子 筑摩書房 文庫 77歳
1999年2月『故園黄葉』講談社 文庫 79歳
10月『自選南蛮阿房列車』徳間文庫 光文社文庫
文化勲章受章。
2000年11月『葭の髄から』文藝春秋 文庫 80歳
2001年1月『日本海軍に捧ぐ』(作品集)PHP文庫
『食味風々録』新潮社 文庫
6月『うちの秘蔵っ子』(編) 実業之日本社 81歳
12月『阿川弘之自選紀行集』JTB
2002年1月『酔生夢死か、起死回生か。』北杜夫 新潮社 文庫 82歳
4月『春風落月』講談社 文庫
2003年8月『日本海軍、錨揚ゲ!』半藤一利 PHP研究所 文庫 83歳
2004年4月『人やさき犬やさき 続葭の髄から』文藝春秋 文庫 84歳
5月『亡き母や』講談社 文庫、文芸文庫
2005年『阿川弘之全集』全20巻 新潮社 2005-2007.3 85歳
2007年4月『エレガントな象 続々葭の髄から』文藝春秋 文庫 87歳
11月『大人の見識』新潮新書
2008年8月『言葉と礼節 座談集』文藝春秋 文庫 88歳
『我が青春の記憶』文藝春秋
2010年9月「葭の随から」が最終回を迎える。 90歳
2011年1月『天皇さんの涙: 葭の髄から・完』文藝春秋 文庫 91歳
4月『森の宿』講談社文芸文庫
5月『汽車に乗って船に乗って 阿川弘之自選紀行集』ベストセラーズ
2013年4月『鮨そのほか』新潮社 93歳