菊池綾子のことその他

http://okinawabon.exblog.jp/20626455/
 しかし、校閲者は匿名だから、「最近の校閲は」と書くしかないではないか。
http://d.hatena.ne.jp/jun-jun1965/20100904
 これはもちろん、校閲の鉛筆書きを消さずに渡した編集者が悪い。だが、その鉛筆書きを見てしまった以上、私は校閲者から匿名の攻撃を受けたも同然なのである。こんな居丈高なことを校閲は書くものかと思った。
http://d.hatena.ne.jp/jun-jun1965/20100906 
 校閲者にも団体のようなものはあるのだろうから、いっそ校閲に不満のある文筆家と、徹底討議したらどうか。なお私は校閲への不満は『出版ニュース』にも書いているが、校閲者から反論が来たためしはない。なんだ有名人の坪内が有名雑誌で書くと反論するのか、俺は無視かって感じ。

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菊池綾子という社会学者がいた。だがこれがすこぶる謎めいている。国会図書館では(1905- )となっており、著作一覧は以下の通り。

わりとある。しかし、年代的に最も新しい『娘の幸福・妻の幸福』の著者紹介を見ると、
「1905年東京生まれ。カールトン大学で社会学を専攻し卒。ハーヴァード大学大学院、コロンビア大学大学院修了、その後マッキーヴァーの研究室で研究。ヨーロッパに渡り、ジュネーヴ国際問題研究所でジンマーマンの下で研究。帰国後神戸女学院大学教授、東洋大学文学部社会学科教授。」
 と大略こんな感じである。ところが、川合隆男・竹村英機編『日本近代社会学者小伝』(勁草書房、1998)には立項されており、それによると、1900年名古屋生まれで、愛知県立第一高等女学校卒、1924年捜真女学校専門部英文科卒、25年渡米、あとは同じだが、1931-42年大阪府梅花女子専門学校教授、46-50年連合国軍総司令部民間情報教育局勤務、50-78年山脇学園短大教授、とある。
 この記事は三浦直子、おそらく現在の神奈川工科大准教授によるもので、菊池の息子に取材し、「近影」を借りて載せている。だが98年なら98歳である。もっとも、存命であった可能性もあるのだが、その後訃報はないし、現在存命とは考えにくい。
 神戸女学院大教授、東洋大学教授は、いずれも講師をしていただけで、年齢を詐称し、履歴にも詐称がある。この世代の女性学者でこれだけ仕事をしていたら胸を張って事実を書けばいいのに、なんでつまらぬ履歴詐称などしたのだろう。