図書館の変なおじさん

 …まあ脇から見たら私こそが変なおじさんなんだろうが、今日図書館へ行くと、閲覧コーナーは、二つの丸テーブルと一つの長方形テーブルがあって、丸は椅子が四つ、四角は六つ置いてある。雨もよいの平日だからすいていて、丸一つにおじさんが座って何か読んでい(この「い」は山本周五郎風)、四角のほうに二人いた。私が借りた資料を持って、そのおじさんの脇に座ると、突如、そのおじさんは、わしのテーブルに来るな邪魔だ、という感じで憤然と立ち上がり、荷物をまとめてもう一つの丸テーブルへ移って行った。途中、なんか睨まれた気がする。
 要するに、すいてるんだから誰もいないテーブルへ行けということなんだろうが、そんなに気になるなら自宅へ帰って読めばいいのに。もっとも、その後おじさんは、げふげふと変な咳をし始めて、そのままどこかへ行ってしまった。 

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そういえば学会だが、日本ペンクラブというのは学会に似ている。会費を払っているだけでは何の意味もなくて、ただ会合に出て親睦して、そこで理事を目指すとかしないとあまり意味がない。会長になって有力作家だとノーベル賞候補になりやすく(しかし井上靖がとれず大江がとったあたりからはそうでもない)、作品も翻訳されやすい、といったことくらいしかない。だから権力欲を満たすための団体でしかない気がする。あとは左翼的活動をしたい人。