要らないというのに

 先日「歴史小説主人公別一覧」をアップしたあと、猫塾メルアド宛に「・・・・・」という人からメールが来て、「私の本を取り上げてくださってありがとうございました。ついてはもう一冊も送りたいので住所を教えてください」という。はじめ何のことだか分からなかったのだが、そのリストの中にあった、
  ・・・・・・・・・・・・・・・
 であることに気づいた。しかしこれは自費出版本だし、私は読んでいない。読んでいないのにもう一冊『・・・・・』とかもらってもしょうがないので、いえ、読んだわけではないので、と返事すると、どうしても送りたいから私書箱でもいいので教えてくれ、と言う。私書箱なんかあるものか。
 何歳の人だか知らないが、その文面から推すに、私のことなど碌に知らず読んだこともないらしい。だいたい私の住所なんてしかるべき名簿を見れば載っているのだ。
 それで無視していたら、「それなら出版社気付で送ります」と言ってきた。もはや気違いである。貰ってもブックオフへ直行するだけである。
 本を送りたいという気持ちは結構である。自費出版のものを読んでもらいたいと思うのもしかるべき心理である。私が不快なのは、著作家の住所はどこで調べれば分かるかということも知らず、また相手の本を読んだ感想も言わずに、住所を教えろと言ってくる無神経さである。