2022-01-01から1ヶ月間の記事一覧

「遊星より愛をこめて」新事実

「ウルトラセブン」第12話「遊星より愛をこめて」は欠番となっており、それは登場するスペル星人が「ひばく星人」とされ、被爆したために地球人の白血球を取りに来たという設定が、原爆被災者を怪獣にしているようだという抗議による。 ところでこのことは、…

「平家物語」と勧善懲悪(1)

小谷野敦 高校三年生の時、私は川端康成を耽読していたから、川端が『平家物語』を評価していないと知った時、ほっとしたのを覚えている。私も『平家物語』が苦手だったからである。 私が初めて『平家物語』に触れたのは、小学校五年生のころ、少年少女講談…

「開き直る」の謎

もう母が死んで15年目になる。母は自己肯定感の低い人で、中卒で働きに出たせいもあったろうが、加藤諦三の『自分を嫌うな!』ななどという本を読んでいて、私はいやな感じがしたものだ。私が中学生のころ通信制の高校へ行っていて、試験の時に、答えが「西…

LGBTの不都合な真実(松浦大悟)アマゾンレビュー

一家に一冊 四点 1月15日 意外といい本で、LGBTと左翼による「運動」の問題点などがスッキリ整理されていた。特にトランス差別とアウティングに関してはなるほどと納得がいった。アウティング規制は危ないと私も思っていたので。政府で買い上げて一家に一冊…

これからの天皇制: 令和からその先へ アマゾンレビュー

これからの天皇制: 令和からその先へ 原武史、菅孝行、磯前順一、島薗進、大沢真幸、片山杜秀 菅孝行がいて、まあ良かった 星3つ 、2022/01/14 これは日蓮宗系の団体による連続レクチャーを活字にしたもので、だから「ですます」 体である。中で一番天皇制の…

音楽には物語がある(37)演歌、民謡、子守唄、落語 「中央公論」1月号

杉良太郎も設立総会に顔を出して、二階俊博ら超党派の国会議員が、演歌・歌謡曲を日本の伝統として保護しようとする連盟を作って、「演歌は意外と新しいのでは?」と言われたのは五年前のことだが、私も二〇〇二年の舌津智之『どうにもとまらない歌謡曲』(…

「恋飛脚大和往来」のつづき

「恋飛脚大和往来」の件は、国立劇場へ電話したら、1967年の東横ホールでの上演(扇雀、田之助)の時にはもうあったと言う。 児玉竜一・早大教授・演劇博物館副館長にお尋ねしたところ、以下のお返事。 「 難しいご質問で、、、 「封印切」の当該部分は、演…

「金のないのは首のない」と「恋飛脚大和往来」

杉並図書館へ出したレファレンスの回答です。 質問内容:浄瑠璃「恋飛脚大和往来」に「男のカネのないのは首がないのと同じ」というセリフがあるようですが、もとの原典にはありません。いつ入ったものでしょうか 回答:年末年始の休館を挟みました関係で、…