2012-05-01から1ヶ月間の記事一覧

あえて匿名の批判者に答える

先日、さる匿名のブログで私が批判されているのを見つけた。昨年から、匿名の批判者には答えないことにしているのだが、理由があって答える。批判者は、私が小出裕章をバカと言い、博士号も持ってないのかとツイッターで書いたことを批判し、私を尊敬してい…

何ゆえに

http://www.asahi-net.or.jp/~vb7y-td/kak3/1312011.htm ここに、 (石田保昭「インドで暮らす」に蝋山芳郎が書いた失礼きわまりない序文への嫌悪) とあったので、『インドで暮らす』(岩波新書、1963)を借りてきて読んだら、なるほどすごい。蝋山は石田の…

昨年の秋ごろ、集英社インターナショナルの編集者である女性Fさんが、私の朗読会にやってきて、その後猫猫塾にも参加した。三月ころ、単行本執筆を頼みたいと言ってきたので、浜田山駅前で会った。前に猫塾でやった「世間学」を本にしたいようなので、承諾…

腐った編集者と腐った出版社 

いつも楽しみにしている産経新聞の石原千秋の文藝時評、今月は文學界新人賞の小祝百々子「こどもの指につつかれる」を、川端の「片腕」の本歌取りだろうと書いていたが、それはどうかなあ。小祝のは老女の義手の話だが、「片腕」の男は若いのである。石原さ…

私は通俗小説をバカにしているわけではない。

私は通俗小説とか娯楽ものをバカにしているわけではなくて、常に、巧みなストオリイテリングで楽しませてもらいたいと思って読み始めて、失望するということが多いのである。 藤村の『破戒』というのはあれはストーリーテリングが巧みなのである。ところが藤…

洋泉社から出した新書版『私が愛した大河ドラマ』が絶版処分になった。宝泉薫という人の文章中に、鈴木嘉一『大河ドラマの50年』(中央公論新社)からの不適切引用があったからである。ただし、鈴木著は巻末に参考文献として挙がっている。引用はおおむね、…

著書訂正

『現代文学論争』 P、48 「古井由吉は立教大助教授だったが、芥川賞受賞後これを辞任して」→「受賞前に辞任して」(しかし渡辺淳一も直木賞とる前に大学辞めているが、とれなかったらどうするつもりだったのか。まあ、とらずに辞めた中野孝次もいるが)。

アメリカ人

(活字化のため削除)

角界とロシヤ

相撲の部屋持ち親方が定年退職する前に、後継者と名跡を交換することがある。プーチンとメドヴェージェフは、それに似ている。

ソルジェニーツィンの新興宗教ぶり

ソルジェニーツィンという、東浩紀が最初の論文で扱った作家に、私は長いこと関心がなかった。名前ですら、十年おど前まで「ソルジェニーツイン」だと思っていて、ロシヤ文学専攻の人が「ジェニー」にアクセントを置き、「ツィン」と言うのを聴いていて、は…

条件法の誕生

http://blog.goo.ne.jp/excelkoba/e/b176238c6bea52b70f602c028057eb4a 「こちらでよろしかったですか?」式の物言いも、日本語がおかしいと言われつつ定着しつつある。 しかし、もしかしたらこれは、日本語における条件法誕生の瞬間ではないのか。 日本語に…

やっぱり村上陽一郎がおかしい

前に少し問題になった「12世紀ルネサンス」だが、竹下節子さんが『キリスト教の真実』で、ギリシアの哲学はカトリックによってちゃんと保存されていたと書いている。もっとも、それゆえに「暗黒の中世」ではない、というのには賛同できない。美術も文藝も中…

悲しみだけが夢をみる

私が好きで観ていたNHKの銀河テレビ小説「悲しみだけが夢をみる」(1988)がYTで観られた。これはDVDが出ていないんだから削除しないでほしい。市川森一作、富田靖子、有森也実主演である。二人は宝塚の幼馴染で、富田は宝塚駅から宝来橋を渡ったと…

正宗白鳥「コロン寺縁起」

http://d.hatena.ne.jp/jun-jun1965/20100601 この件なのだが、何も死去時の「読売」が最初ではなく、1947年に新潮文庫版『若い人』が出た時に、『三田文学』の編集長だった和木清三郎が解説で「軍人誣告罪と不敬罪」と書いていたことが分かった。以後、平松…

まつろわぬ

ツイッターで書いたのだが「まつろわぬ」という言葉が流行みたいになって、これを使う奴を見るとなんかバカに見えるのだが、著作の題名で調べると、霞ケ浦湖賊 まつろわぬ人びとの系譜 -- 改訂版.山崎謙 鹿砦社,1983.6. 伏わぬ人々アイヌ 堀内光一 新泉社,19…

これ、西村幸祐とかいう人なんだが、文学の素人だからこういうことを言うのかと思っていたら、『三田文学』の編集をしていたというから意外だったね。三島のノーベル賞というのはなかった、というのが報道されたのは最近だが、一番おかしいのは『宴のあと』…

花の生涯

http://www.nikkei.co.jp/category/offtime/eiga/showa/article.aspx?id=MMGE00000025102011 NHKで出している『花の生涯』のDVDには、桜田門外の変の場面が入っていない。そこで、なぜ入っていないのかメールしたら、こんな返事が来た。 また「花の生…

新刊です

遊君姫君―待賢門院と白河院作者: 小谷野敦出版社/メーカー: アルファベータ発売日: 2012/01メディア: 単行本この商品を含むブログ (2件) を見るhttp://www.bk1.jp/keywordSearchResult/?storeCd=&searchFlg=9&keyword=%E9%81%8A%E5%90%9B%E5%A7%AB%E5%90%9B …