加賀淳子「浮雲城」

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 加賀淳子の「浮雲城」は『改造』1950年1月号に載り「第一部終」となっている。近衛文麿の娘昭子が、島津忠重の嫡男・忠秀に嫁いだが、整体師の野口晴哉と不倫して駆け落ちした事件を描いたもので、もちろんみな変名にしてあるが、華族の仲間から厳重抗議が来て中絶、単行本にはなっていない。