手下の遠吠え

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 今さら梅原猛批判でもなくて、『水底の歌』なんてトンデモ本なのは常識に属することで、日文研以外の国文科で梅原猛なんか持ち出したら袋だたきに遭うこと必至なんだが、この人は私の本を読んだことがないそうで、ちょうど鎖国の日本で黒船を見たみたいに驚いてしまったんだろうなあ。
 だいたい私は十年も前から梅原を批判しているのだから、答えるなら梅原が答えるべきもので、それを別人が答えてくるというのがもう手下である。伝記を書くなら、いいところも悪いところも書くのが正しいあり方であって、梅原は、戦いはまったく一人でやらねばならぬ、と言っていたし、小林秀雄を批判して、冷たい理性が必要だと言っていたのだが、売れ始めてから堕落しきって、橋本達雄に批判されて対談までしているのに、『水底の歌』文庫版あとがきでは、批判する国文学者との対談もいくつか企画されたが、みな直前になると都合が悪くなってこそこそ逃げ出したなどと嘘を書いているのである。冗談ではない。 
あとこの人、梅原の実証が主観的だとか書いているが、主観的な実証なんてのは形容矛盾だ。