http://1000ya.isis.ne.jp/0071.html
 久しぶりの松岡正剛ネタである。
「フランスでドラムカンに人間を煮詰めて食べたという、いわゆる佐川事件である。そして、これを唐十郎が『佐川君からの手紙』として作品にした。
 人肉を食べること、これをカニバリズムという。
 カーニバルとはそのことである。
 本書は人間の文学が描きえたカーニバルの究極のひとつであろう。『海神丸』『野火』とともに忘れられない作品である。」
 ぷっ。お茶吹く。佐川一政が「ドラムカンに煮詰めた」って話は聞いたことがないし(女子高生ドラム缶殺人事件?)、唐十郎はそれを作品にした、のではないが、まあそれはいい。
 カニバリズム=cannibalism
 カーニヴァル=carnival
で、全然別の語である。canib はカリブ海のことで、カリブ海の民族は人肉食をすると考えたイスパニア人が作った言葉。カーニヴァルラテン語語源で、謝肉祭とも訳されるから、カルナは肉である。肉だから同じ語だと、私も若いころ思っていた。
 ドヴォルザークの「謝肉祭」って曲が好きです。