栗原さんのおかげで、『美術手帖』の1958年7月号に耕治人の小説「案内状」が載っているのが分かった。恐らく、全集未収録であろう。中身は、絵を描いていた件の周辺で、さしたることはなかったが。 

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私が小学生のころ、小学館から出ていた『なぜなに理科の学校』というシリーズがあった。1968年刊行で、マンガ形式で、日常生活の中の理科的な疑問を子供が提示して、両親が教えるという形式で、愛読したものである。そのうち、「うちではお父さんやお母さんがこんなこと教えてくれるってことはないね」などと言って母を悲しませたものだが、その中に、味噌汁を放っておくと、中で味噌が丸くかたまるのはなぜ? というのがあって、子供が「わあ、げんばくみたい」と言う場面があったのだが、あれは今だったらありえない記述だろう。