護憲左翼に「意見」などというものはない 

 東京裁判の時、石原莞爾が、東条英機と思想上の対立があったようだがと問われて、東条に思想などというものはないから、対立などありえないと答えたのは有名な話である。
 『週刊金曜日』が天皇制特集をしていて、私の『天皇制批判の常識』を他の書籍とともにあげて「小誌とは何かと意見の異なる著者だが」として紹介している。
 しかし、『週刊金曜日』に「意見」などというものがあるのだろうか。あるなら聞かせてもらいたいものである。誰が「小誌」を代表するのか知らないが、ぜひ議論して、どういう風に「意見」が違うのか知りたいものである。
 まあたとえば「九条」というバカ左翼の天皇陛下であるが、彼らはこれについて意見など言ったためしがない。自分では言っているつもりだろうが、では自衛隊を廃止するのか、それで軍事をどうするのだ、という質問にはいっさい答えないのである。中島岳志もそうだが、質問や批判に答えないやつは「意見」だの「思想」だのというものを持っていないと断定するほかないのである。
 ありもしない「意見」と異なる意見など私は持っていない。
 「一夫多妻制にしろ」でも「女に選挙権を与えるな」でもそれは意見だ。しかし、憲法九条を守れは、意見ですらない。ただし「憲法九条を守れ。敵が攻めてきたら降伏して従属国になれ」というならそれは意見だ。

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草刈民代写真集のアマゾンレビュー。

お尻の割れ目が見えない, 2010/4/29
By 丸三太郎 "丸三" (千葉県)
レビュー対象商品: BALLERINE(全2巻)―草刈民代写真集 (単行本)
近寄りがたいオーラを持つ草刈民代さんが脱いだということは大変嬉しいのですが、ヘアまで露出しているのにお尻の割れ目が写っていないことが非常に残念でした。引き締り、アップしたお尻と妖艶な尻の割れ目が見たいと思った人は少なくないでしょう。次回はよろしくお願いします。

 (小谷野敦