金井美恵子先生に頑張ってほしい

 金井美恵子先生が、このところ元気がない。『一冊の本』の連載で、目の具合が悪くなった報告と休載に続いて、今月も、最後は「上野千鶴子の言うような夢と希望に溢れたのとはまるで違う老後が控えており、年はとっても長生きはしたくない」などと書いている。心配だ。お元気になってほしい。
 私が金井先生の本を読んだのは、確か1979年、新潮文庫に入っている『愛の生活』に目がとまって以来で、当時まだ30そこそこだった金井先生の本を文庫でいくつか読み、『夜になっても遊びつづけろ』で、その小生意気ぶりに実に痛快な思いをさせられた。『岸辺のない海』という、ひどくイメージを喚起する題名の小説もその頃読んだ。
 その後遠ざかり、蓮實先生と一緒に毒舌を吐く姿に一抹の違和感を覚え、松浦寿輝と同棲しているという噂に興じたりしつつ、留学中に文庫で『タマや』を読んで感嘆した。「デビューした時石川淳に褒めてもらったから生きている間は言わなかったけど、おもしろくないのよね」と言う金井先生が好きだった。マッカーシーの『グループ』も金井先生が褒めていたから読んだのだ。
 金井先生は、文壇の徒党を組まない。だから、受賞も少ない。貧乏でもあろう。姉がいるのが唯一の救いだ。
 「プーチン首相」の件で意地悪もしたけれど、私は金井先生が好きだ。もう30年ものつきあい(読者としての)ということになる。いい読者ではなかったけれど、きっと金井先生のファンは沢山いる。がんばれ金井先生。

                                                          • -

http://www.mizukachan.com/index.html

http://d.hatena.ne.jp/aikenka/comment?date=20080112#c
 はてなキーワードの「禁煙ファシズム」をウィキペディアからコピペしてきた奴。匿名でしか活動できない卑劣なファシスト