2020-10-16から1日間の記事一覧

「暗夜行路」の解釈

「恋妻家宮本」という映画を観た。中学の国語教師で、もとは大学院で日本文学をやっていた阿部寛が、妻(天海祐希)の本棚の「暗夜行路」にはさんである離婚届を見つけて狼狽するという話だ。 映画やドラマの嘘として、この『暗夜行路』は単行本になっている…

いやがるんじゃねえッ!

志ん朝の「化物使い」には、変わった部分がある。化物が蒲団を敷くのを嫌がるのだ。ご隠居は、「どうして化物ってえのは蒲団を敷くのを嫌がるのかねえ」とこぼし、「嫌がるんじゃねえッ」とどなりつける。 ここには何か寓意があるのだろうが、私にはよく分か…