新刊(文庫化)です

:訂正 232p・『三田評論』で編集長の高橋昌男は→『三田評論』で『三田文学』編集長の高橋昌男は

凍雲篩雪

凍雲篩雪(80)『黒い雨』と『重松日記』 小谷野敦 群像新人賞を受賞し、芥川賞候補にもなった北条裕子の「美しい顔」が、参考文献を明記しなかったというので問題になった。そんな中で、『文學界』九月号の匿名時評「相馬悠々」は、井伏鱒二の『黒い雨』や…

柳美里と新潮社

『柳美里不幸全記録』は、表紙がヌード写真だというので騒ぐ人がいるが、『新潮45』に「交換日記」として連載された優れた私小説である。その最後のほう、2005年夏ごろに、新潮社出版部と柳との関係の断絶らしいものが描かれている。「決定」を知らせたのは…

三田佳子と小田島先生

2002年10月6日のことだが、西新宿の原っぱで劇団唐組の「虹屋敷」を観に行った。テント芝居である。幕間に外へ出て煙草を喫っていたら、小田島雄志先生が誰か女の人と立ち話をしていた。というか、三田佳子と話していた。 当時、例の三田佳子の次男は二度目…

女嫌いの男

世田谷文学館には、毎月「館長対談」というのがあり、私は佐伯彰一先生時代の2005年にやった。 その時、佐伯先生が、私の「もてない男」のことを、一貫して「女嫌いの男」と発言していた。私ははじめぎょっとしたが、あまりに違うから、何かわけあってのこと…

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凍雲篩雪

「風と雲と虹と」 一、暇なので、一九七六年、私が中学二年の時放送されていた大河ドラマ「風と雲と虹と」の完全版を観ていたら、終わりに近くなったところで、加藤剛の訃報があった。 しかしむしろ衝撃を受けたのは、当時の私がどれほど深くこのドラマの思…

凍雲篩雪

凍雲篩雪(78) 日本の誇りについて 井上章一さんから『日本の醜さについて』(幻冬舎新書)を送っていただき、すぐに読了した。井上さんは、日本の丸山真男などの社会科学者は、日本人は西洋人のように自我が発達していない、集団主義的だという説に対して…

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東十条の女作者: 小谷野敦出版社/メーカー: 幻戯書房発売日: 2018/03/23メディア: 単行本この商品を含むブログを見る

漫画探してます

小学一年(1969)のころ、週刊誌か月刊誌か分からないがマンガ雑誌で読んだ連載漫画を探している。その一回分しか読んでいないのだが、時代もので、海ぞいの牢にいる二人の男が脱獄を考えている。主人公はもう一人の男から、仮死状態になる薬をもらう。死体…

行司一覧

(生年) 1919年 24代式守伊之助(朝日山)(1977-84)1924年 式守勘太夫(伊勢ケ浜)木村栄之助(伊勢の海)没 1925年 23代伊之助(74-)→27代木村庄之助(77-90)(立浪) 式守与太夫(立)没、式守伊三郎(時津風) 1926年 式守錦之助(伊勢ケ浜) 1927年…

凍雲篩雪

凍雲篩雪(77)ムーミンの謎一、室生犀星の『青い猿』という中編小説がある。昭和六年に「都新聞」に連載され、単行本になったが、戦後の犀星全集には入っていない。国会図書館デジタルで読める。芥川龍之介を描いたもののようだが、読んでいくと芥川が二人…

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忘れられたベストセラー作家作者: 小谷野敦出版社/メーカー: イースト・プレス発売日: 2018/03/07メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (2件) を見る訂正 41p 「惨風悲話」→「悲雨」 63p「こうおうしょうわ」→「しょうろ」 72p「『良人の自…

凍雲篩雪

凍雲篩雪(76)折口信夫の恐ろしさ一、広島の原爆慰霊碑に「安らかにお眠りください、過ちは繰り返しませぬから」と彫られているのはよく知られている。この碑銘を書いたのは、真珠湾攻撃の報を聞いて快哉を叫んだ高校教師である。「過ちは繰り返さない」主…

百歳越え

天海 平櫛田中(1872-1979) 物集高量(1879-1985) 東久邇稔彦(1887-1990) 小島政二郎(1894-1994) 小倉遊亀(1895-2000) 張学良(1901-2001) ハンス・ゲオルク・ガダマー(1900-2002) 宋美齢(1897-2003) レニ・リーフェンシュタール(1902-2003) …

大江健三郎と蓮實重彦と金井美恵子

講談社から刊行が始まる『大江健三郎全小説』を記念して、『群像』で蓮實重彦と筒井康隆が対談したようだが、大江は『大江健三郎論』以来蓮實を嫌っているようで、大江と柄谷は対談しているが蓮實とはしていないのだから妙なものだ。いっぽう蓮實を今なお崇…

小谷野賞

2017年度小谷野賞堀部功夫『近代文学と伝統文化: 探書四十年』和泉書院 (近代文学研究叢刊)2015 :奨励賞 水野忠興『秋の蝉 砂の器は誰が書いたか』近代文藝社、2017

凍雲篩雪

凍雲篩雪(74) 紀行というもの一、太宰治の『津軽』は、昭和十九年に「新風土記叢書」の一つとして小山書店から刊行された書下ろしである。戦時中のことだから、日本の国土礼賛という名目で出たもので、佐藤春夫の『熊野路』、宇野浩二の『大阪』、中村地平…

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訂正 113p 岩倉具視の没年 1833→1883 119p フランス公使パークス→英国公使

凍雲篩雪

一、中村光夫の文学史では、島崎藤村が『破戒』という本格小説をせっかく書いたのに、田山花袋の「蒲団」が出たために本格小説の芽が摘まれて自然主義・私小説全盛が来ることになっているが、近松秋江の全集を読んでいて、これは間違いではないかと思った。 …

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http://odamitsuo.hatenablog.com/entry/2018/03/28/000000 「愛と智と」が『新女苑』連載であることは『里見紝伝』274pに書いてある。

凍雲篩雪

「禁煙ファシズム」は「思想」か?一、千葉雅也が「ウェブヴォイス」に載せた「禁煙ファシズムから身体のコミュニズムへ」で、禁煙派と喫煙擁護派を、政治的左翼、右翼と重ねて四象限にして分析している。千葉はそこで、禁煙ファシズムを「自らの身体を外界…